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デビューアルバム「フロム・ニューヨーク」を発表したアキコ・グレースを東京・吉祥寺の「赤いからす」に聞きに行った。
彼女は、東京芸術大学とバークリー音楽大学を卒業したというテクニシャン。アルバムでは新人離れしたシャープな演奏行っておりライブではどのような演奏を行うのか期待しながら出かけた。
「赤いからす」は吉祥寺の駅から徒歩5分くらいのビルの4階にあった。
店内は50人くらい入れる広さで座席もジャズクラブとしてゆったりとしている。透かし彫りの欄間があり壁にはマイルスやコルトレーンといった巨人の肖像が飾ってあり実に落ち着いたいい雰囲気である。
スタッフもはじめての客にも親切に対応してくれるなど実に気分がいい。
演奏は3回のセットで私は1stセットと2ndセットを聞いた。
メンバーはCDではロン・カーター(B)、ビル・スチュワート(Ds)だがこの日は俵山昌之(B)、小島勉(Ds)。
1stセットは”How Deep Is The Ocean”でスタート。2曲目はオリジナルだったがで曲名が聞き取れない。なんせ、彼女の発音はネイティブなのでDelancey
Street Bluesも私にはTeransist Bluesと聞こえてしまう。躍動感のあるソロが聞けて少し満足。
続いて、”Never Let Me Go””My Favourite Things”を演奏し、エンディングテーマは”Billie's Bounce”。
このメンバーとのセッションはまだ少ないのか硬さが感じられあまり盛り上がりの無い淡々とした演奏で少し拍子抜け。
しかし。2ndセットは実にエキサイティングな演奏となった。
CDにも収録されている”Delancey Street Blues”。スマートなリフがかっこいい。
アップテンポで彼女の素晴らしいテクニックとジャズ・フィーリングを存分に堪能した。
続いてスローで”When I Fall In Love”。恋をすると聞きたくなる曲と紹介していたが、最近は聞く機会が無いので久しぶりに演奏してみますと始めた。
バラッドではミュージシャンのスタイルがよく判るものだが、彼女のピアノは最近の多くのピアニストが好むビル・エバンスのスタイルでもなく、かといってオスカー・ピーターソンのようなメロディー・ラインを強調するスタイルでもない。
独自のスタイルを目指しているようだが、まだ強烈な個性は感じられない。
しかし、女性らしい繊細なプレイで好感が持てる。
3曲目は私の大好きな曲”It Might As Be Spring”をサンバのリズムで軽快に演奏してくれた。
しつこいノリノリの演奏ではなく節度を持った中に躍動感を表現したアドリブで大満足。
4曲目はどこかヨーロッパを思わせる哀愁を帯びたメロディーのオリジナル”Last Smile Of You”を演奏した。
大西順子、木住野佳子につぐ大型新人ピアニストの登場だ。
すでに2作目のCDの準備も始めているとのこと。
これからも注目していきたい。(2002.3.17)

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