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鈴木良雄 Bass Talk with special guest 増尾好秋(g)を南青山「Body&Soul」で聞いた。トップ・ミュージシャンのチンさんこと鈴木良雄と増尾好秋との顔合わせということで古くからの熱心なファンやジャズ評論家の岡崎正道氏なども来店、注目度の高さをうかがわせた。
Bass Talkを聞くのは久しぶりだが結成して9年になるという。前のEast Bounceは10年継続し日本最長のレギューラー・グループと言わたが、Bass Talkはこの記録を破るのではないか。
1stセットは、最初に近作の「ラブ・レター」からの曲”フェアリー・ダンス”、”ラヴ・レター”などを演奏。チンさんのアコースティック・ベースから温かみのあるそれでいてジャズのスピリットを感じさせるビートが紡ぎだされる。ピアノの野力奏一とパーカッションの岡部洋一が森の妖精が飛び交い大地の息吹を感じさせる心地よい音でBass Talkの世界へ誘う。フルートの井上信平がチンさんの楽譜に魂を吹き込み美しい抒情的なサウンドが浮き出てくる。自然を敬い人間の愛を大切にするチンさんの精神がジワーと伝わってくる。レギラー・メンバーならではの緊密なコラボレーションが客席と一体となり心地よい空間を創り出している。
3曲演奏した後でいよいよ本日のゲスト、世界的ギタリストの増尾好秋の登場だ。増尾とチンさんは早稲田大学の学生バンド時代からの仲間でプロになっても1970年代の渡辺貞夫クインテットのレギューラー・メンバーとして活躍した仲。増尾はニューヨークに在住しているがマンハッタンのソーホーにスタジオを持っており多くのレコーディングのサポートに忙殺されギタリストとしての活動はここ10数年縮小せざるをえなかった。しかし、昨年から意を決してスタジオを閉鎖しミュージシャンとしての活動を再開したのだそうだ。その証しとも言うべき昨年新譜「Life Is Good」をリリース、今回の帰国ライブとなった。
Bass Talk+増尾好秋の演奏は、スタンダードの”Body &Soul”、ブルースの"OG"といったジャムセッション・ナンバーでそれまでのスムース・ジャズとは一転、ハード・バップでグルーブした。増尾は10年ほど前に聞いたときはピックを使用していたが、今日は昔のように指で弾いていた。ウエス・モンゴメリーを彷彿させるオクターブ奏法や斬新なコードワークを駆使したハートウォーミングな演奏。チンさんとのデュオで演奏した”Body &Soul”ではチンのうれしそうな表情が印象的で、お互いの気持ちを確かめ合うかのようなインタープレイで味わい深い演奏を聞かせてくれた。
時間の都合で1stセットだけしか聞くことが出来なかったが久しぶりに満ち足りた気分で帰路についた。
(2009.5.20)
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