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速いというだけで緊張感を感じると思うのですが16人が同時に1拍320といった速い演奏するという異常な事態のなかに面白みがあるのではないかと思っています。

 新譜「4th」を聴かせていただきましたが大変すばらしいCDだと思いました。バトル・ジャズ・ビッグバンド(BJBB)のコンセプトは何ですか。

 第1作と2作はコンピレーションだったので3作目からニュー・レコーディングとしました。本作も同様ニュー・レコーディングで超高速を売り物にしています。演奏している自分達は楽しくてスリルを感じているので聴く人も同じようにストレス発散と言うか面白みを感じてもらえるのではないかと思っています。
速いというだけで緊張感を感じると思うのですが16人が同時に1拍320といった速い演奏するという異常な事態のなかに面白みがあるのではないかと思っています。

 

 目標とするバンドはあるのですか。

 収録した7曲は過去にレコーディングされていた著名なミュージシャン、アレンジャーの曲で20〜30年前にレコーディングされたもので、曲ごとにやっているバンドが違います。例えば、”Sambandea Swing”はルイ・ベルソンのバンドの曲ですし、”Donna Lee”は西海岸のビッグバンドでマット・キャッティンガブなどそれぞれのバンドの代表曲を集めたといった感じがありますね。
ですから、どこかのバンドを強烈に目指していることはありません。バラバラらな感じがすると思うかもしれませんが演奏は固定メンバー16名が全曲演奏しているので全部聴いた後はそんなにバラバラ感はないと思います。

 そうですね、これほどスピードとパワーをもったバンドはそうはないですね。1〜2曲このような曲をやると言うのはありますが、最初から最後までこのような直球一本という演奏はないですね。

 そうですね、一般的にはコンサートの最後に演奏するようなものばかりが8曲ならんでいます。
力が入りすぎて敬遠する人もいるかも知れませんが、万人に受けなくてもいいと思っています。どれかの演奏が好きになってくれたらいいですね。


過去の演奏ですばらしいものがあるので、まずそれを皆さんに伝えたいと思っています。

 アレンジもオリジナルのものを使用していますね。

 はい、過去の演奏ですばらしいものがあるので、まずそれを皆さんに伝えたいと思っています。ですからオリジナルのアレンジで演奏しています。ただ、アルバムとして補足したい部分もあるので私のオリジナル曲やアレンジを一部入れています。

 

 選曲はどのように行いましたか

 私とプロデューサーの生明さんとで選びました。僕達が学生時代にやった80年代の曲が多いですね。また、アンサンブルを重視した曲ですね。
古い音源で音質はあまりよくないものを僕達が現代の音で再現しようという考えもあります。

"Snakes"はボブ・バーグの「短編集」というアルバムに入っている曲ですが、学生がコンテストの時に新曲がほしいとの要望があり、88年に私がアレンジしたものです。

 ”JUMP! -Theme Of Battle Jazz Big Band”のという曲、アレンジはなかなかいいですね。

 はい、これはトリビュート・トゥ・カウント・ベイシーといった感じです。みんな若くて元気がいいメンバーですから彼らの元気のよさを前に出していきたいと思っています。

 

 "Donna Lee""Magic Flea"の演奏もいいですね。

 トロンボーンのソリがすごいです。かなり難しい曲なんですが、楽器をやっている人がもうちょっとがんばればそれくらいできるかもしれないと思ってもらえればいいですね。大学卒業して6年くらいでこれくらいのことができるんだということで若い人たちの目標にしてもらえればいいと思います。

 

リーダーが違ってもメンバーが5割同じというのは面白くないと思います。ジャズはその人の音があっての音楽ですから。

 ジャズは個性が重要です。ビッグバンドでもリーダーの個性を強く出しているバンドがありますが、BJBBでは吉田さんの個性をもっと出さないのですか。

 このバンドがやってかっこいい速い曲がある内は過去のものでも積極的に取り入れていきたいと思っています。まだまだいい曲が沢山あるので私のオリジナルは控えめですね。

 

 日頃の演奏活動はどのように行っていますか。

 機会があればビッグバンドをやりたいと思っていますが、みんなのスケジュールを合わせるのは大変です。このメンバーを一同に集めるのはレコーディングしかありません。リハサールを1回、レコーディングは2日ですね。
今後、ライブを2回予定しています。8月13日にブルース・アレイと8月22日に山野楽器ビッグバンドジャズコンテストのゲスト出演です。今後は、できる限り皆様の前で演奏していきたいですね。

 

 このグループで日常的に活動したいと思いませんか。

 もちろんBJBBで毎日演奏できればこんな楽しいことはありません。それで生きていくための仕事が出来れば理想的です。しかし、昔のように歌謡曲の伴奏といった仕事はなくなっているので経営的に難しいです。ジャズ系の仕事があればライブのチャージバックが安くてもメンバーはそちらを選択してくれると思いますのでBJBBのジャズの仕事を増やしても大丈夫かと思います。

 

 ビッグバンドのCDは以前より発売が多くなっていますし、ファンは増えていると思いますが。

 そうですね、大学の音楽サークルの卒業生は毎年出ているわけですから着実にビッグバンド・ファンは増えていると思います。ただし、ライブを聴きに行く人は少ないでしょうね。
面白いバンドが増えればライブにも足を運んでくれるでしょう
リーダーが違ってもメンバーが5割同じというのは面白くないと思います。ジャズはその人の音があっての音楽ですから。
アレンジをやる場合は、BJBBのメンバーは固定になっているのでメンバーを意識したアレンジができる点でやりがいがあります。 有能なミュージシャンを生かしてあげたいと思っているのでオーダーメイドのアレンジが可能です。

 

 最近、クラブ・ジャズが新しい動きとして注目されています。コンボ形式ですが従来のジャズよりリズムを強調して踊れるようになっています。昔、スイング・ジャズは踊れる音楽として一世を風靡しビッグバンドも隆盛しました。
ビッグバンドの大音量で踊れる音楽をやれば再びビッグバンドの人気が出るのではないですか。

昨今、ジャズは聴こうとする人に発信してきましたが、スイング時代にダンス・ホールで踊っていた人は必ずしもジャズを判っている人ばかりではないと思います。ですから、ジャズを深く勉強していない人でも入りやすい部分があってもいいと思います。若い人に何かアピールできればいいですね。
ただ、クラブに行く人はその時代の文化の先端にいることを意識している人なので音楽だけを聴きに行っているのではないのでしょう。そういう人たちを相手にするためには音楽だけやっているおじさん達ではだめでしょうね。ファッション、流行といった要素が必要になるのではないですか。ですからただジャズをやるだけでなくその周辺も気にしているという姿勢が必要かもしれないですね。

 是非もっとBJBBがメジャーになるようがんばってください。 無名ですが優秀な若手ミュージシャンを一同に集め今までにない高速ジャズというスタイルを確立してきました。今後もあたらしいジャズ市場を切り開いていただくよう期待しています。
ありがとうございました。

(2009.6.12)