
石田幹雄 (Pf) 08.04.07
中垣あかね (Vo) 08.02.17
安井さち子 (Pf) 08.1.26
鈴木良雄 (B) 07.11.17
井上陽介 (B) 07.10.17
秋谷えりこ (Pf) 07.9.20
井上ゆかり (Pf) 07.4.20
安富祖貴子 (Vo) 07.3.9
市原ひかり (Tp) 06.8.25
白崎彩子 (Pf) 06.6.6
寺井尚子 (Vl) 06.1.2
増尾好秋 (G) 05.8.25

Q1.12月5日発売の新譜「Love Letter」はきらきら輝くファンタジックなサウンドですがアルバムの狙い、コンセプトを聞かせてください。
A.狙いは特にないです。僕は曲を書き溜めるのに2年かかります。
今までのCDにはマイナーの曲が必ずあったんだけど今回はメジャーの曲をメインにする事を意識しました。僕の音楽には空間や情景などが浮かぶものと人間的な感情、歌を表現した曲の大きく2種類があるんだけど“Morning Sun”
“Fairy Dance”“Fly In September“A Day In The Forest”は前者だし、“Love Letter ”“To Chika”“Love 40”“You Never Mind”は後者の曲です。“Fly In September”なんかはハングライダーで空を飛んでいるような情景を浮かべる人がいるかもしれないですね。
“To Chika”は娘が京都の大学に行くことになってその淋しい気持ちを表現したものだし、“Love Letter”は妻に感謝の意味を込めて作った曲です。
Q2.アルバムの聞きどころは。
A. 2曲目の“フェアリー・ダンス”は是非聞いてほしいです。テーマはクラシック的で、インプロバイズしているところはジャズだし、今までにあまり聴いたことのない世界だと思います。僕の新しい一面を感じて欲しいです。
Q3.レコーディングデイトが書かれていませんが通常より日にちをかけて編集したのですか。
A.ベーシックは6月21,22,23日でトラッキングを行い、24日にパーカッションのオーバーダブ、27,28日にシンセを入れて9月25,26,27日のミックスダウンをやりました。
今回のベースのレコーディングはマイクで生音を拾う事をメインにし、それにDIの音を少し加えるようにしました。本当のベースらしい音が聴けると思います。
Q4.BASS TALKの楽器編成ですがドラムスでなくパーカッションにしているのはなぜですか。
A.パーカッションの方が色が出せるし僕の曲はメロディックなので軽いビートでもOK、ヘビーなドラムスでなくてもいいんです。また、パーカッションの方がベースの音がくっきり出るからね。
以前、野力のピアノと僕のベースにパーカッションを2人入れてやってみたことがあるんだけどフルートの井上信平と出会ってパーカッションを1人にしてやってみたらすごくいいサウンドになったのでBASS TALKはこのフォーマットにしました。
Q5.EAST BOUNCEはオリジナルだけをやって大変だったと聞いたけどBASS TALKでもオリジナルになっていますね。サウンドはジャズという範疇には入りきらないと思いますが。
A.結局BASS TALKでも僕の音楽を演奏するという考えにたつとオリジナルになっちゃうんですよ。BASS TALKの音楽はジャンル分けするとどこに入れていいか分からないところがある。言ってみればChin`s Musicだね。
リズムはいわゆるフュージョン・ミュージックの16ビートで、ジャズのインプロバイズもあり又ヒーリング・ミュージックでもある。BASS TALKのような音は世界にもない音楽だと思います。僕のCDでは演奏家としてより作曲家としての自分を出している部分が多いんです。
Q6.野力奏一が編曲を担当していますがリーダーのチンさんの役割は何ですか。
A.作曲する時基本的なサウンドのアイデアは当然持っています。今回のCDでは野力に“The Episode”の全面的アレンジをしてもらったけど後は曲によってイントロをつけてもらったりシンセを入れてサウンドを膨らませてもらったりしています。他のメンバーにもアイデアを出し合ってもらって皆でサウンド作りを行っています。
Q7.いまのジャズのポップ化やフュージョンあるいは他ジャンルのミュージシャンのジャズへのアプローチにどのように思いますか。
A. 僕達が昔聞いたジャズが原型となって今は変化してきている。ヒップホップでジャズを取り入れたりジャズがヒップホップを取り入れたり多様化しているね。だからジャンル分けしないでコンテンポラリー・ミュージックとして考えればいいんじゃないかな。ポピュラー音楽のミュージシャンでジャズを取り入れている人も沢山いるしミュージシャンのタイプも多種多様になってきているよね。
僕は昔のミュージシャンの演奏をなぞっているミュージックには興味ないです。それだったらマイルス・デビスやチャーリー・パーカーや偉大なミュージシャン達を聞いたほうがいいです。新しいフィーリングのものの方がいい。昨今ジャズがアカデミックになってきた半面ジャズの野性的、自然発生的、本能的な部分が減少してしまいオリジナリティが少なくなった感があります。
いつの時代でもクリエイティビティが最も大事な要素だと思います。
Q8.チンさんはニューヨークをはじめ海外でも活動をしていますが海外のミュージシャンと日本のミュージシャンとの違いはありますか。
A.違いはあります。まずアメリカのミュージシャンは基礎が出来ていてレベルが高いし、層が厚い。大体ジャズは英語の音楽だから日本人にはハンディがあるのは否めない。ボーカルなんかは如実にそれが表れると思うけれどインストでもそうだね。言葉や文化は音楽と深く結びついているから音楽には国境がないといっても全く同じではないと思う。大事な事は日本人である自分に根ざしたジャズでクオーリティが高く世界でも通用する音楽を作ることだと思います。
Q9.注目しているミュージシャンはいますか。
A. 日本人では海野雅威(Pf)とかたくさんいますよ。最近聞いた中ではこのまえ”ブルーノート東京”で聞いたサックスプレイヤーのデビッド・コーズが良かった。その時は聴衆全員が音楽を楽しんでいて音楽の本質にある大事なものは楽しさだとあらためて思い起こしました。
−POPSは万人受けする楽しい音楽なんですが。
僕にとってPOPSは和声的に単純なのでその部分でenjoyできないです。
音楽的レベルが高いことが僕にとっては必要です。感情と知性のバランスかな。
Q10.演奏でいつも心がけていることは何ですか。
A.音楽家というのは毎日のようにプレーするのが一番がいいと思っています。間を空けると感覚が鈍っていく感じがします。だから人前で死ぬまで演奏していきたいと思います。キープしていきたいね。
ポジティブな勇気、あー楽しかったという充実感をオーディエンスに与えられたら嬉しいですね。
Q11.今後の抱負を聞かせてください。
A.なるべく世界中の人に僕の音楽を聞いてほしいです。インターネットの活用などで世界に広まればといいと思っています。
来年は新譜発売記念の国内ツアーで50ケ所くらい回るとのこと。ますます元気なチンさんとBASS TALKの活躍を期待します。(2007.11.17)
「Love Letter」の試聴はこちら