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井上ゆかり −「ハンズ・オン・ユニヴァース」のリリースにあたって−
「聴いてくださる方が、心地いいと思える音」そのことを常に意識して、演奏しています。
それは共演する他のミュージシャンに対しても全く同じ気持ちです。
井上ゆかり

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=メールインタビュー=

Q.1stアルバムの「ピアニン」から4年ぶりのアルバムですね。
前作とはかなり感じが違っていわゆるドジャズですが・・・

確かにファーストアルバム「ピアニン」に比べて、今回は、基本的にピアノトリオですし、スタンダードナンバーも含めましたので、ジャズのイメージが強いのかもしれませんね。
前回とはまた違った、井上ゆかりらしさを表現することができたように思います。

 

Q.このアルバムではすばらしいオリジナルが5曲入っていますが
スタンダードとオリジナルの違いはどのように考えていますか。
メロディーはいつ思い浮かべるのですか。

オリジナルをお褒めいただき、ありがとうございます。
ご存知のようにジャズには、このアルバムに収めたような名曲が数多くあります。
でも、日々の感動や何かに対する思いなどを自分なりに表現したくて、オリジナルも積極的に作曲しています。
いい映画を観たときや、親しい人が亡くなったとき、かわいい花を見つけたときや、悲惨なニュースを垣間見たとき...感情が揺さぶられたときに、自然とメロディーが生まれてくるのです。

 

Q.あなたは音大出ですがクラシックの影響はありますか。
音大出のミュージシャン理論先行でジャズ・フィーリングに乏しいという人がいます、どう思いますか。

4歳の頃からピアノを始めて、大学卒業まで長年学んできましたので、クラシックの影響はとても大きいですね。

ジャズを演奏している今でも
クラシック系のミュージシャンとご一緒する機会もありますし、クラシックの名曲を、ジャズアレンジにして演奏するのも大好きなんです。

プロとしてある程度の理論やテクニックは必要不可欠ですが、それよりも大事なのは、音楽に対する想い、情熱だと思っています。
たしかにクラシックとジャズではコード感やリズムが大きく違うので、私も最初はとても苦労しましたが音楽やピアノを愛する気持ちで、なんとか乗り越えました(笑)
クラシックで培ったテクニックやハーモニー感覚は、ジャズを演奏する上で、かなり役立っていますし、これからも、積極的に生かしていきたいと思っています。
(ちなみに出身の大阪芸術大学は、音大ではないのですが...すみません...)

 

Q.アレンジは譜面に書くのとリハーサルなどで口頭で指示するのとありますがどの程度行うのですか。

基本的には、頭に浮かんだイメージやストーリーなどをなるべく忠実に譜面にして、メンバーに伝えようと心がけています。
でも、リハーサルやライブで演奏を重ねていくうちにメンバーからも面白いアイディアをいただいたりして、苦労して用意した譜面が、あっという間に意外な方向に変化していくこともあるんです..汗
でも、それがジャズの醍醐味でもありますからね(笑)

 

Q.レコーディング・メンバーの加藤真一 (B) 藤井摂 (Ds) はいつも一緒に演奏しているのですか。彼らとのプレイはどうでしたか。
レコーディングのエピソードがあれば教えてください。

お二人とも、それぞれに共演の機会はたくさんありましたが、今回のように「ピアノトリオ」として3人で演奏するのは、去年の秋頃からです。
私にとっては、記念すべき初の「ピアノトリオ」なので、人柄も音色も大好きなお二人に、声をかけさせていただきました。
どのような曲調でも柔軟に応えてくれる対応力、私のアレンジをさらに高めてくれる豊富なアイデア、
数多くのレコーディング経験、などなど...
私らしいピアノを、思いっきり演奏することができたのは、なんと言ってもこの素晴らしいお二人のおかげです。
アルバム発売記念ライブとして、今後もたくさんライブを重ねていきます。
その中で、「ピアノトリオ」ならではのサウンドをより深めていければと思っています。

 

Q.このアルバム制作の意気込みを聞かせてください。
どういうところを聞いてほしいですか。

「ピアノトリオ」という編成は、ジャズの中ではとてもスタンダードなのですが、なぜか今まで、その機会には恵まれませんでした。
でもその分、今までに蓄積した経験を、ピアノ+ベース+ドラムスという
とてもシンプルな形の中に、たくさん注ぎ込むことができたように思います。
収録曲にはジャズのスタンダードだけではなく、クラシック、ラテン、ロック、日本の唱歌など...
さまざまなタイプの名曲を選びました。
また、オリジナル曲もいくつか、入れさせていただきました。
全12曲、バラエティーに富んだ内容で、ジャズという枠を越えて幅広い方達に楽しんでいただければと思っています。

 

Q.演奏で心がけていることはどのようなことですか。

「聴いてくださる方が、心地いいと思える音」そのことを常に意識して、演奏しています。
それは共演する他のミュージシャンに対しても全く同じ気持ちです。

 

Q.ジャズに入り込んだきっかけは何ですか。

幼い頃から、クラシックの教育を受けながらも気の向くままに自由に即興演奏することや、作曲することが大好きでした。
その時には全く理解していませんでしたが、今思えば、すでに「ジャズ」向きだったのかもしれませんね(笑)
決められた譜面だけではなく自由に即興で弾く「ジャズ」に、おぼろげに憧れていたのです。
具体的に「ジャズ」を初めて意識できたのは、「ガッドギャング」のリチャード・ティーによるエモーショナルな演奏でした。
そこでの感動が、ジャズへの扉を開く、大きなきっかけとなりました。

 

Q.好きなミュージシャンは誰ですか

たくさんありすぎて、きりがないのですが...汗

キース・ジャレット
ミシェル・ペトルチアーニ
ラーシュ・ヤンソン
ブラッド・メルドー
トゥーツ・シールマンス
チャーリー・ヘイデン
ミーシャ・マイスキー
ウラディミール・アシュケナージ
ボビー・マクファーリン
スティング
ジョニ・ミッチェル などなど...

もちろん、色々なジャンルを分け隔てなく
ジャズはもちろん、ロックやポップス、歌謡曲や演歌も含めて、常に多くのアンテナを張り巡らせています(笑)

 

Q.最近のジャズをどう感じていますか。
ジャズはいろいろなスタイルがありますがジャズという枠に おさまらない音楽も出てきています。
どのような方向を目指していますか

今のジャズシーンには他のジャンルとのコラボレーションなど、本当に色んなスタイルがあって、混在していますよね。
もともとジャズとはそういった自由なものですし、そのような流れは、とても興味深く思っています。
でもその反面、理論や先人のスタイルを踏襲し、マニュアル通りにやろうとするミュージシャンも増えてきているように思います。
ジャズという音楽は、既成の作品を演奏することが多いジャンルですが、その中でも自分のオリジナリティーをしっかりと表現できればと思っています。
これからも色々な音楽の知識を深めながら自分自身の音色も追求していきたいです。

 

Q.今後の抱負、ファンへのメッセージを聞かせてください。

めいっぱいに拡げても、
1オクターブがやっとの私の小さな手ですが、宇宙と同じくらいの大きくて深い想いを、アルバムにぎっしりと詰め込みました。
そういう意味も込めて「Hands On Universe」です。
一人でも多くの方に、このアルバムを楽しんでいただき、ジャズや音楽、そしてピアノをより一層愛していただけるようになれば、うれしいです。
新譜発売を記念したライブが、5/17(木)の渋谷「JZBrat」から、スタートいたします。
レコーディングメンバーによる演奏で、アルバムと同様にライブでも「宇宙」を感じてください。
みなさまにお会いできるのを、楽しみにしています!!