−まず、グループ名が「ディア・ブルース」ということで大変ユニークですが、意図
するところは何ですか。
ブルースが大好きということと、ジャズの根底にはブルースがあることから敬意を表する意味をこめて。
−いつもこのメンバーで演奏しているのですか。一緒になったいきさつを聞かせださい。
それぞれセッションで一緒に演奏しているうちに、テクニックは二人とも素晴らしいですが、特に名古路さんのベースの温かい音でグルーブ感たっぷりなところと、ファンキーなセンスを持っているところ、
またドラムの山下さんの、躍動感あふれるビートでバンドを包みながら、いろんな風景を作ってくれるとこが、とても気に入って、一緒に演奏をするようになりました。
−ジャズにおけるブルースの位置づけ、ジャズとブルースとの関係についてどのようにとらえていますか。
両方とも黒人の音楽で、ブルースもジャズも彼らの日常の中から生まれているので、ジャズの中にはブルースの要素が常に存在していると思っています。
−新譜「スリー・キャッツ・ビュー」の選曲はどのような考えで行ったのですか。オリジナルも2曲ありますね。曲ごとにコメントをお願いします。
基本的に私の好きな曲ばかり集めました。
1.Smoky Blues
Junior Manceの明るいブルース。バンドのカラー、もしくは私のピアノスタイルが一番分かりやすいナンバーだと思う。
2.Jody Grind
Horace silverのファンキーなナンバー。Horace silverの曲は好きでライブでよく演奏していますが、その中でも一番好きな曲。
3.How about you
Burton Laneのスタンダードナンバーで、ドラムと絡むアレンジをしたことで、明るいスイング感を出したかった。
4.The song I heared somewhere
私のオリジナルで、眠れない夜に朝焼けを見ながら作った曲で、メロディーがどこかで聞いたことがあるような気がしたので、そのまま曲名にしました。
5. 郡上Dance
これも私のオリジナルです。郡上踊りを体験したくて夏に遊びに行った時、大雨が降ってしまって中止かと思ったら大雨の中浴衣びしょぬれで中高生くらい若い方から年配の方まで一心不乱に踊ってる姿に新鮮な感動を覚え、作りました。
6. Stars fell on alabama
Frank Perkinsのスタンダードナンバーで、温かくて歌心がたっぷりのベースをフィーチャーしました。
7. Meditation
Antonio Carlos Jobimのスタンダードナンバー。コードや構成をアレンジしたことで、
より新鮮で爽やかな気分で演奏できました。
8. Three cats view
私のオリジナルで、私が飼ってる3匹のネコにちなんだ曲ですが、たまたまジャズ用語で、ジャズミュージシャンにCatsの愛称があることから、このバンドの目指してる方向という意味をかけてCDのタイトルに決めました。
9. Sunset and the mockingbird
Duke Ellingtonの美しい大好きなバラード。イギリスの女王陛下に捧げたアルバム「女王組曲」の中の一曲。
Ellingtonのビッグバンドのような感じも素敵ですが、トリオでシンプルに歌いたかった。
10. Groove yard
Carl perkinsのナンバーで、ギターのWes Montgomeryの渋い演奏で好きになりましたが、ピアノでもっと重厚な感じで弾いてみたかった。
−名古屋を中心に活動されていますが名古屋、東海地区はジャズが盛んですね。現状を教えてください。
名古屋のミュージシャンは、海外はもちろん、もともと東京方面や関西方面のミュージシャンとの交流も多いし、名古屋芸術大学や、名古屋音大、甲陽音楽院などの音楽学校にジャズ科が出来たことで、若いジャズミュージシャンもどんどん育っているように感じます。
−中嶋さんは独学でジャズの勉強をされたそうでうですがどのように行ったのですか。
クラシックをやっていて楽譜に強かったので、初めはコピー本を買ってサウンドやフレーズの研究したりしました。
でもそれでは飽き足らず、いろんなCDから直接耳コピ(聴いて楽譜におこす)をするようになって、黒人ミュージシャン達の持つ強力なスイング感と歌心は特に憧れをもって、聴くようになりました。
−あなたにとって影響を受けたミュージシャンは誰ですか。どのようなCDを聞いていますか。ジャズ以外の音楽はどのような分野を聞いていますか。
Oscar Petersonは最初に聞いたときから、今でもいつ聴いてもHappyになる大好きなミュージシャンです。
Gene Harris、Ahmad Jamal、Sonny Clark、Bud powell、Red Garland、Wynton
Kellyなど黒人ミュージシャンに好きなタイプが多いです。が、他のジャズミュージシャンも幅広く聞くようにしているので、影響は少なからず受けていると思うし、やはり私の根底にはクラシックがあるので、クラシックからも多大な影響を受けていると思うし、ポップス、ロック、レゲエ、民族音楽など何でも聴くので、いい音楽はジャンル問わず好きです。
−曲づくりが上手いですがどのような音楽を目指していますか
曲を作るときは、持っているイメージを素直に表現しようと思います。
素直でシンプル。特に難しいアレンジなどはしようと思わず、日本人である私の中から自然に出てくるものを表現することによって、何か聴いてくれる人と共感するところがあればいいと考えています。
−これからの抱負、ファンへのメッセージを聞かせてください。
歴代のミュージシャンのように本当に心地よくグルーブしながらHappyな音楽は、本当に難しいですが、その感じが好きなので目指しこだわっていきたいし、聴いていて自然にHappyな気分になる音楽をこれからもやっていきたいです。
ライブを中心に活動しているので、来てくれた人が帰るとき楽しい気分になっているようなライブを目指します。(2008.6.16)