フィフティー / 綾戸智恵 フィフティー / 綾戸智恵
ジャズ・シンガー、綾戸智恵の3年ぶりの新録アルバム。2007年にデビュー10周年、50歳を迎えた綾戸は芸名を智絵から本名の智恵に変更し心機一転、原点に戻りピアノの弾き語りを行っている。綾戸はeweに13枚のアルバムと4枚のベスト盤をリリースしてきたが、弾き語りからストリングス入りの豪華なバンドをバックに歌手綾戸をフィーチャーしたものまで様々なスタイルで歌ってきた。私は、綾戸の生身のフィーリングが最もストレートに表れる弾き語りが好きだ。デビュー当時、某ピアニストに綾戸はピアノが下手くそだと言われ、某ピアニストが伴奏するときに自分の仕事が無くなる腹いせに嫌がらせを受けたと自叙伝で告白しているが、綾戸の歌を一番活き活きと演出するのは綾戸自身のピアノだ。本作はピアノと対話するように情感を滲み出す歌い方でジャズ・シンガー、綾戸を改めて感じさせる。秀作だ。 

Jazz Page