ブループリント / 藤井郷子オーケストラ・ウェスト
ニューヨークと東京に2つのビッグバンドを持つ藤井郷子のニューヨーク・ビッグバンドのアルバム。「ニッティング・ファクトリー」「トニック」などで活躍しているアンダー・グランド・シーンのオールスター・ミュージシャンによるスリリングな演奏が展開されている。
藤井郷子はソロ、トリオなど様々なフォーマットで演奏するが彼女の作編曲の才能を存分に発揮できるビッグバンドが何といっても圧巻だ。藤井によると”WEST”と”EAST”の違いは”WEST”はより調和を求め”EAST”はより競い合うような動きをするそうだがいずれも藤井の個性が強く発揮されており特別な楽器編成を使用していないにもかかわらずユニークなアンサンブルでフリー・インプロビゼーションとの絶妙な融合がすばらしい。このアルバムでも"Nagoyanian"では組曲のようにアレンジが施されているが、美しい不協和音をバックにトランペットやサックスが刺激的なソロを行うなど変化に富んだ演奏が凝縮されている。21世紀のジャズをリードする先端的なサウンドが明確に印されている