イリュージョン・スイート/藤井郷子トリオ
ベースのマーク・ドレッサー、ドラムスのジム・ブラックとのトリオ作品。このメンバーで6作目となる。
藤井は多作で年間3〜4作くらいは平気でアルバムを発表する。それもピアノ・トリオ、トリオ+1、ピアノ・ソロ、夫君の田村夏樹とのデュオそして藤井郷子オーケストラと様々フォーマットを常時使い分ける。
彼女の演奏スタイルはフリー・ジャズで、演奏する度に全く異なるフレーズやコラボレーションが飛び出してくる。それを少しでも記録に留めておこうというかのような多作ぶりだ。しかし、演奏内容はどれもごまかしのない緊張感あふれもので全身全霊を注ぎ込んだすばらしいものだ。このアルバムでは4曲が収められているが、1曲目のタイトル・テューンが30分を越える組曲だが特にジャケットに楽章を明示していない。7つないし8つのパートから出来上がっており各メンバーが順に思いのままを表現し最後は3者融合し別次元へと発展するという形。フリーであるが十分気心が知れたメンバーならではの統一感が感じられる。
24ビット・デジタルマスタリング。グラミー賞受賞エンジニアのスコット・ハルが担当。