Elvin Jones Tribute Band

Elvin Jones Tribute Band
ケイ赤城トリオやZEKトリオ、カルテット、オーケストラそして自己のグループなどで活動する若手実力派ドラマー、本田珠也のニュー・アルバム。独学でドラムを勉強してきた本田が唯一アイドルとして敬愛したドラマー、エルビン・ジョーンズへ捧げたアルバム。彼はかって新宿ピットインの大晦日、ケイ赤城トリオのメンバーとして出演したときエルビンが飛び入りでドラムを叩いたが自分のドラムにも聴衆から拍手をもらったことで自分は自分だと吹っ切れたというようなことをライナーに書いている。本作はエルビンの世界を表現したのではなくエルビンを超えたところで自己表現したもの。サウンドはエレキキターの歪んだ音が強烈な印象のエレクトリック・ジャズ。冒頭の2曲は特にロック色が強く出ており本田のドラムの轟音が凄まじい。しかし、全部この調子かと思いきやヤン・ハマーの”On The Mountain”ではアコースティックなイメージも出してみたりスタンダードの”Everything Happen To Me”ではスローで内省的なプレイを聞かせる。最後の”Mini Modes ”ではポップな感じで躍動感溢れるサウンドなど非常にバリエーションに富んだ内容。エルビンのサウンドとは大きく異なる現代のサウンドで本田の主張が優れたメンバーとのコラボレーションで見事に具現化されている。会心作だ。

Jazz Page