リスク・ファクター / 太田朱美昨今のJ-ジャズでは女性のフルーティストの活躍が目覚しいが、ここで紹介する太田朱美も新人とは思えない実力派で満を持してのCDデビューだ。彼女は、ベースの古野光昭やボーカルの丸山繁雄などトップクラスのミュージシャンとのセッションのほかに、自身のカルテット”Risk Factor”でも活動を行っている。本作は、その”Risk Factor”を核にべースの水谷浩章の”Phonolite Ensemble”が参加し、水谷浩章がプロデュースとアレンジを行うという豪華盤。デビュー・アルバムとしては異例のビッグ・コンボという編成で彼女のオリジナルを中心に色彩感溢れるすばらしい演奏を聞かせてくれる。彼女のフルートは芯の通った美しい音色とメロディックなフレージングが魅力。全編に亘り溌剌とした躍動感溢れるプレイがすばらしい。特に、本作の中核をなす”アメリカ自然史博物館組曲”での情景描写は見事。”Common Loon”でのアップテンポでテクニックを見せ付けるプレイは白眉。会心のアルバムだ。 |