ノマド / ガトー・リブレ
田村夏樹がリーダーのアコースティック・カルテット”ガトー・リブレ”の2ndアルバム。田村はいつもは奥さんの藤井郷子のグループのメンバーとして活躍しているが、”ガトー・リブレ”では藤井はアコーデオンを担当、メンバーとして参加している。前作「Strange Village」では猫の物語がテーマになっていたが、今作でもストーリーを感じさせる組曲風の作品だ。全編ミディアムかスローで淡々と進行しスイング感が感じられない。これはジャズかとふと考えるが 聞き手に響くテンションは紛れもないジャズだ。アレンジが行き届いているようだが、アドリブとの境目がよくわからない。それほど完成度が高い音楽だ。聞き及ぶうちに田村のトランペットがマイルスの「死刑台のエレベーター」とダブってくる。マイルスは映画を見ながら即興で音を付けて行ったが、田村も彼の心の情景を見ながら即興で演奏したのに違いない。これはすごい音楽です。