プレイズ・スタンダード / タイガー大越 meets 菊池武夫このところスタンダード・アルバムのラッシュの様相を呈しているJ−ジャズ界であるが、大人向けのJAZZシリーズ「A60」は極め付けだ。スタンダードといえばピアノ・トリオかピアノ・ソロが多いのだが本シリーズはホーンがリーダーという本格的ジャズ・アルバム。本作のタイガー大越はボストン在住のトランペッターでバークリー音楽大学の教授でもある実力派。98年の「カラー・オブ・ソイル」以来のリーダー・アルバム。彼のトランペットはボリューム一杯に朗々と吹くスケールの大きいプレイでこれまではフュージョン系の演奏が多かった。本作のスタンダードでもバップ系のフレーズはほとんど使用せず独自のスタイルで華麗に吹いている。教え子のピアニスト、山中千尋が参加した”Round about Midnight”でのエキサイティングなプレイがすばらしいが、オリジナルの”Home”や”Charles Newcomb Square”の方がタイガーらしさが表れている。日野皓正とも2曲で競演しているが音色やフレージングが似ており甲乙つけがたい。聞きどころ満載の秀作だ。 |