7月21日、東京・上野にあるジャズクラブ「GH9」で鈴木勲トリオの演奏を聞いた。
「GH9」は上野と御徒町の中間に位地し中央通りに面したUNOビル9Fにある。
エレベータであがっていくと店員が出迎えてくれる。態度もきびきびしており気持ちがいい。
店内はカウンター席とテーブル席があるがゆったりとしたレイアウトで落ち着いてジャズを聞くことができる。ステージはバーカウンター越しの狭いスペースを有効に活用したもので早く行けばカウンターでかぶりつきで聞くことができる。
私は左隅のカウンタ席に案内された。

この日は上野の夏祭りのパレードが行われており、佐渡おけさが聞こえる中ステージが始まった。 出演は、鈴木勲(B)市川秀男(Pf)小泉高之(Ds)のトリオ。
2セット聞いたが、”Just Frieds” ではじまり”Summer Time”で終わる全曲スタンダードで演奏された。
選曲は鈴木と市川との間でその都度打ち合わせて決められていた。
キーもオリジナルキーでなく”GreenDolphinStreet”などはCmでやってみようなどベテランで気心が通じ合う2人ならでのアフターアワーズ的な雰囲気。

演奏された曲は彼らにとっては何百回となく演奏したいわば朝飯まえの曲であり、ややもすれば手抜きの平板な演奏になりがちであるが、鈴木の硬質なトーンが適度な緊張感を保っていた。
エレクトリックベースのチョッパーを思わせる切れのいい奏法を随所におりまぜサウンドにアクセントをつけていた。
フォービートより、ボサノバなどエイトビートのほうが彼の良さが発揮されていた。

ピアノの市川は若い頃はハービー・ハンコクのスタイルを積極的に取り入れたテクニシャンであるが、年をとった今個性がイマイチであまり印象に残るアドリブは聞けなかった。

それに控えベースの小泉はなんとか自分の存在感をアッピールしようとキレのいいドラミングを聞かせてくれた。
ベースがリーダーのトリオではドラムスの役割が非常に難しい。
頑張りすぎるとベースの音を消してしまうし、遠慮しすぎると存在感がなくなる。
小泉はメリハリの利いたブラッシュワークでベテラン2人をタイトにサポート。素晴らしく小気味良くスイングしていた。
時々、鈴木からここではバスドラを使うなとか注意が飛んでいたがめげずにプレイしていた。これからが楽しみな新人だ。

ベテランならではの安心して聞いていられるベース・トリオの演奏であった。(2001.7.21)