山岡未樹スペシャルコンサート
I Remember clifford


山岡未樹11月27日(金)、銀座ヤマハホールで「山岡未樹スペシャルコンサート」を聴いた。
昨年10月発売した5枚目のアルバム”I Remember Clifford”を記念し、レコーディングに参加したテナーのBenny Golsonを招いて行われた。
ジャズ・ヴォーカリストの実力を示すためにバックの演奏はきわめて重要になるが、このコンサートでは原朋直(Tp)今田勝(Pf)古野光昭(B)といったトップ・ミュージシャンを起用し、彼女のヴォーカルだけでなく演奏も楽しめるコンサートであった。

山岡のヴォーカルは、歌詞を大切にし、細部に気を配った歌唱であるが反面テクニック過多でハートがいまひとつ伝わってこないもどかしさがあったが、このステージでは情感豊に歌い、CDとは異なる側面をみせた。
Benny Golosonとのツアーの最終日ということもあったのか、肩の力が抜け、素直な感情が随所に溢れていた。
ベニー・ゴルソンと山岡未樹 ”Autumn Leaves”を除きすべてCDに収められている曲を歌ったが、どの曲もリラックスしたなかに彼女の自信とやさしさが感じられた。
バックのBenny Golsonも彼独特のサブトーンによるすばらしいオブリガートでサポートし、本当に心地よい気分になった。
一皮向けた山岡未樹の今後の活躍が楽しみになった。

演奏のほうは、Benny Golsonのオリジナルを各ステージの頭とアンコールに計5曲クインテットで演奏した。
”Blues March””Alone Came Betty”などいずれもArt Blakey & Jazz Messengersの演奏でおなじみの曲ばかりであるが、”Killer Joe”が彼の作曲ということを忘れていた。
Quincy Jonesの印象が強く、いつのまにか彼の作曲と勘違いしていた。
本当にBennyの作・編曲はすばらしいと思うと同時に、今年で69歳と聞いてますます感心してしまった。
ベーニ・ゴルソンと原朋直 パートナーの原も歴代の名トランペッターを指導した巨人との競演に張り切らざるを得ない。
デビュー当時のWynton Marsalisをコピーしたテクニック一辺倒のプレイから、今ではエモーショナルなプレイに変貌し、ブリリアントなハイノートで聴かせどころを押さえるなど世界のトップレベルといえる実力を示した。
内容充実したすばらしいコンサートであった。

最後に、DUGのオーナー中平氏がCD制作からコンサートまで尽力されたことに敬意を表します。
(99.1.17)